2013年12月1日日曜日

石川卓磨キュレーション展「長い夢を見ていたんだ。|I’ve Been Dreaming for a Long Time」

展示まで二週間をきりましたので、告知させていただきます。石川卓磨キュレーション展 「長い夢を見ていたんだ。」 出品作家 外島貴幸、豊嶋康子、箕輪亜希子、吉田正幸 をTALION GALLERYにて開催致します。会期は、2013年12月14日(土) - 2014年1月11日(土)

石川卓磨キュレーション展 「長い夢を見ていたんだ。」 は、6月に開催したプロローグ展の「真実を語りなさい、しかし斜めに語りなさい-」と同じ作家たちによる本篇となる展覧会です。ぜひご期待ください!ブログのプロジェクトはこちら→ http://totomiyo.blogspot.jp/

また今回、音楽ユニット波(石川卓磨、高木生、外島貴幸、畑野裕、宮崎直孝)による展覧会と同名のタイトル「長い夢を見ていたんだ。」(CD)も発売致し ます。CDのブックレットには、外島貴幸、豊嶋康子、箕輪亜希子、吉田正幸の作品が 掲載された、波とのコラボレーション企画になっています。

今回の展覧会の告知映像を作りましたので、こちらの方もぜひご視聴ください。本展のテーマソングソングである波の『長い夢を見ていたんだ。/白桃』の一部を聴くことができます。 http://youtu.be/D_sRJcnsuQc
TALION GALLERY http://www.taliongallery.com/

2013年11月2日土曜日

左から



2013年9月27日金曜日

感情教育



日ごろNHKの番組をご視聴いただきありがとうございます。お寄せいただきましたご意見・ご要望・お問い合わせは、問い合わせ番号[1733283_1733293]でお受けしました。このメールは、お客さまのメールを受信したことを自動的にお知らせするものです。 <<このメールは送信専用メールアドレスから配信しています。このメールへのご返信は、お受けしておりませんのでご注意ください。>>


2013年9月12日木曜日

シェイクスピアとピカソ



以前、シェイクスピアに出会ったことがある。私はピカソだった。

彼とは馬が合ったのか長いこと一緒にいた。
1564年生まれの彼と、1881年生まれの私が出会ったのは全く奇跡的なことだと思う。

シェイクスピアはよく私の文章をチェックしてくれた。書くことを生業としてきた彼だからそんなことはお手の物だった。
私の取っ散らかった文章をきれいに整頓していくシェイクスピア。

私たちは長い間上手くやってきたつもりだったけれど、やっぱり317年の時間は埋められなかった。
ある日を境に私たちは会うことを止めた。
あんなにも毎日一緒にいたのだから偶然町で出会ってもいいものだけれど、彼とはあれ以来顔を合わせたことがない。
また数百年後に出会うかもしれないし、明日ひょっこり出くわすかもしれないけれど、その時がいつ来るのか、それとも来ないのか私には分からない。

時間は突然パタッと止まって、また違うところで動き出しているのかもしれない。私の知らないところで。

時間と時間が交差することは気まぐれなものなのだ。
きっと。

2013年5月13日月曜日

確かに


*
「確かにこれは貫通している」
そう言って感心して見せたのは穴あけパンチで穴を開け始めて早や十六年のパンチ加藤だった。
彼は毎日毎日自分で作ったパンチで穴を開け続けているのだ。
「一体どんな穴開けパンチを使えばこんなに見事に穴が開けられるのか‥」
と言って彼は指を入れて確認した。
穴を開けられたものは全て、穴あけパンチで開けたものだと思い込んでいるのだ。


*
「いる、いないで言ったら、いるの方がいいような気がする」
「私はいる、いないで言ったら、いないの方がいい気がします」
「どうしてそう思うんだい?」
「だって、いない方がせいせいするじゃないですか」
「なるほど、つまり君はせいせいしたいということだね」
「そうでもないわ。ただ、いるよりいない方がせいせいしやすいんじゃないかしら」
「なるほど。確かに『ホント、いるとせいせいするわ~』とは誰も言わないね」
「ええ。いてせいせいすることはできないけど、いなくてせいせいすることはできる。人間って不思議ね」
「まったくだ。それは『いてもいなくても一緒』という論理にとっての例外は常にありえる、ということでもあるね」
「そうね。ちなみに私は『いてもいなくても一緒』という論理がいなくなったらせいせいするわ」
「それは僕もせいせいするかもしれないな」
「それで、あなたは何でいる方がいいと思うんですか?」
「それはやっぱり、いる方がはかどるからだよ」
「確かにいないよりはいた方がはかどるかもしれない。だけど、いない方がはかどる場合もあるんじゃないかしら」
「いる時のはかどりといない時のはかどりはどう違うのか‥それが問題だ」
「少なくとも、いてはかどったとしても、いてせいせいすることはできないでしょう」
「なるほど、それはそうかもしれない。そこが君と違うところだね」


*
「本当だって!本当に嗅いだんだって!あいつは見たっていってるけどそれは絶対に嘘で、俺はたしかに嗅いだんだ!」




2013年5月8日水曜日

2013年4月24日水曜日

だーれだ


2013年4月21日日曜日

あのころ手に貼られた緑色。



緑だったアロエが赤くなってしまった。
寒さのせいらしい。

「ゴールデンウィーク辺りには緑色になると思うので心配しないで」

とのこと。

触ってみる。ぐにゃっりとしている。
これは水を少しばかりやってしまったせいらしい。
育てるのが簡単な植物だということだけど、心配性には案外難しいものなのかもしれない。
水分を摂らないでいられるなんて__話には聞いていたけれど。


祖母はアロエを刻んで食べていたらしい。
クレオパトラも健康と美容のためにアロエを使っていたというけれど、やっぱり刻んで食べたんだろうか。

火傷をしたときにアロエを貼られた記憶。
ひんやりとして、にゅるっとして、ぺちゃっとしている。
なんとなく臭かった気がするけどどんなにおいだったか忘れてしまった。
アロエが手に貼られている。緑色のアロエ。


アロエがいつ日本にやってきたかについては定説がないみたいだ。
鎌倉時代に伝えられたという説。室町時代以降に宣教師によって伝えられたという説。
聖書にもアロエは登場するらしい。
園芸植物として多くの種類が伝えられるようになったのは明治から昭和にかけての頃。
薬用植物として広く普及するのは戦後になってから。
そういば、祖母は明治生まれの人だった。


赤くなったアロエは、本当に緑色にもどるのだろうか。
あのころ手に貼られた緑色。

2013年4月9日火曜日

2013年2月25日月曜日

トントン



2013年2月22日金曜日

鳥の行方

 


温室がなくなる。
老朽化ということもあるが、法改正に伴い、日影規制に抵触しているとして解消を求められているためらしい。
( いつも何かが無くなる時は突然やってくる。 )
中の鳥たちは、一時飼育する仮説施設に移動するという。
高さ15.4mの中で、思う存分伸びきった植物たちはどうなるのだろう。


ムッとする室内。眼鏡が白く曇る。何も見えない。
やっとぼんやり見えだす景色。
ゾッとするほど高い天井?____あの頃はそう思っていた。
スケールが違う植物。

外と内の差。
断絶。

異世界に、夢の中にからめとられたような。
ゆるり歩く。フワフワと光。
突然大きな鳥が目の前に現れる。
大きな声。
ジャングルは常にカサカサ音をたててる。

頬の赤い亀が、陸に上がろうと苦戦している。
水草_草_植物。幼い頃、お化け屋敷のように恐かった場所。


汗をかくくらい暖かな温室から出ると外は寒い。冬だ。

鳥たちはどんな場所に行くんだろう。

2013年2月14日木曜日

なかったことに

*
「なかったことにしてやる!」と叫びながら私の顔面をぶん殴ってきた又造は、
タイムマシーンを発明して私を殴る前の自分に会いに行き、明日私を殴らない
よう自分を説得したという。
こんなわけで私は又造に殴られた事は一回もないのだ‥



*
いまだかつてなかったことがあったなんて!とショックのあまり湖の上を難波走り
して遠くの方に行った私の伯父。



*
「君にとって『もうしない』とは『まだしていない』という意味だと解釈していいんで
すか?」と嫌味っぽく言ってきた肘男部長に、オレはとうとう耐えかねて「もうしま
せん!」と言いながら鉄拳を食らわせた。



*
「じゃんけんで負けたほうが死ぬ事にしようぜ」
と言ってかつてないほどの本気度で両手を組み合わせて逆さに向け、指の間から
何かを見ようとする淳一だった。



*
天才タイムキーパーとしてテレビ局からひっぱりだこのタツヨシは、田原総一郎と
朝まで生テレビで死闘を繰り広げていた。CMを自分のタイミングで入れたい田原
と、自らが決めた精緻きわまるタイムキーピングの妙技を見せたいタツヨシとの、
場外乱闘だ。




2013年2月7日木曜日

休眠口座になる前に。

明日は伊予銀行に行ってきます。危うく休眠口座になるところでした。













口座開設(1996-)

2013年2月5日火曜日

物ガ足り

2013年2月1日金曜日

2013年1月30日水曜日

なるべく緑色のアロエ

 

なるべく緑色のアロエを買った。

緑色のマフラーをして、緑色のバッグを持って、緑色のコートを買い、緑色のアロエを買う。
また油断して緑だらけになった。
別に緑が特別好きというわけではない。緑に対して本当に嫌気が差したこともある。

アフリカ産のアロエ。『アフリカ』....広範囲だ。

「アフリカのどこですか?」

言葉が喉元まで出かかったが、長い時間をかけてこのアロエの出身地を調べてきてくれた店員さんに、それ以上聞き返すことはできなかった。

アロエ属の原産地はアフリカ大陸南部、およびマダガスカルに集中しているらしい。今では、九州、瀬戸内、伊豆、千葉など主に太平洋側の日本でも多く自生しているという。

このアロエはアフリカの南部出身です。もしかしたらマダガスカル。

アロエにもいろいろ種類があるらしい。たぶんこれは『キダチアロエ』。ネットの画像と見比べたらそれが一番近い気がしたから。

このアロエは『キダチアロエ』です。

家に持ち帰ると、母が「懐かしいね」と言った。


2013年1月29日火曜日

2013年1月28日月曜日

目隠しされたままなら

目隠しされたままならどこの道を歩いていようと同じことなんですか?

そう言ってその子はスイカを目指して歩き始めた。
「そこじゃない、もっと左!」「まっすぐ、まっすぐ!」
と周りの人間達ははやしたてたが、全員目隠しをしていたので
自分たちにもスイカがどこにあるのかわかっていなかった。

ところで、最近あまりにも割られ続けるスイカたちに突然変異が起こり、
砂浜に完全に擬態する「砂スイカ」という新しい種が生まれたのだった。

2013年1月22日火曜日

本所警察署。

今は2015年の3月8日。今更ながら、なぜこの2012年の1月22日のこの日に本所警察に行ったのかを書く。
この日、私は最後になる国技館脇の署名活動のため、本所警察に路上活動許可をとりに行ったのだ。そのついでに両国の時津風部屋界隈をみてきた。双大竜関がにこやかに部屋に帰る姿も見かけた。
行く途中、東武東上線は坂戸駅で人身事故があった。若い男性が、交際していた女性を後ろから抱きかかえて飛び込んだという。電車がとまったので坂戸駅でラーメンと餃子を食べた。


























2013年1月17日木曜日

問い合わせ番号。

[問い合わせ番号 1574729_1574738]Re:大相撲中継

豊嶋康子 様

いつもNHKの番組やニュースをご視聴いただき、
ありがとうございます。

また、いつも大相撲中継をご覧いただき、このたびは、解説者や実況アナウンサーの
「日本人横綱、日本人力士」というコメントにつきまして、貴重なご意見をいただき
誠にありがとうございました。

豊嶋様からいただいたご意見は、担当者に申し伝えます。
今後とも、視聴者の皆さまのご意見等を参考にさせていただきながら、
よりご満足いただける番組の制作に努めてまいります。

今後とも、NHKをご支援いただきますようお願いいたします。
お便りありがとうございました。

NHKふれあいセンター(放送)


本メールアドレスは送信専用のため返信はできません。
お問い合わせは所定のメールフォームからお願いします。

http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html

初場所4日目。

2013年大相撲初場所4日目_幕下の取組(朱雀-鋼)
 

「すざくさーん♡」と呟きつつ、相撲協会のストリーミングで相撲を観ていた。

 西の幕下35枚目の八角部屋の朱雀さん。東幕下35枚目の井筒部屋の鋼さん。

右を差してこようとする鋼さんに対し、朱雀さんは頭低く左に動き鋼さんの右腕を避けて左上手とる。頭を鋼さんの顎に下につけてる。その左上手をすぐに切る鋼さん、突っ張りを数発、朱雀さんは右おっつけながらすぐにその右で浅く差す。鋼さんも右を浅く差し、そして左も差しモロ差しに。朱雀さんは体を左に開いて右で小手投げを打つが堪える鋼さん。鋼さん、左肩まで深く入れ下手とる。朱雀さんは左をおっつけながら下手をとたれた右腕で首投げにかかりつつ右足内掛けを。しかし、鋼さんが右で掬おうとして朱雀さも鋼さんも土俵際を背に接近。鋼さん寄る!寄られた朱雀さんのけぞり鋼さんをうっちゃる動き。鋼さんは左上手を深くとり離さず、右はのけぞった朱雀さんの左に浅く差したまま。鋼さん、左上手深くとってるので、朱雀さんの右半身の背後に回る状態。なので朱雀さんはまるで後ろもたせで鋼さんを土俵の外に出したよう。だが決まり手は「寄り切り」だった。鋼さん2敗に。朱雀さん1勝1敗に。

2013年1月13日日曜日

はじめに。



Tell all the Truth but tell it slant—(真実をそっくり語りなさい、しかし斜めに語りなさい―)は、石川卓磨のキュレーションと、外島貴幸、豊嶋康子、箕輪亜希子、吉田正幸の4人のアーティストによるブログのプロジェクトです。
このプロジェクトは、ブログだけで完結するものではなく、今年の12月にタリオン・ギャラリーにて同メンバーでおこわなれる展覧会とともにあります。
ここでは、それぞれの作家のメモや実験、制作過程や意見の交換などを記録していきますが、その目的は展覧会に向けられているというよりも、この中で行われる一つの独立したプロジェクトになります。

この企画に参加する4人に共通しているものとして、自らの作品を制作するときに、絵画や彫刻など美術の伝統的なフォーマットの中で行うのではなく、その都度メディアの開拓と結びつきながら行われるというところにあります。
ブログは、WEB環境さえあれば、いつでもどこでも書き込め、閲覧することが可能です。さらにいうと美術館やギャラリーを訪れる鑑賞者や現代美術のコンテクストに限定されない開かれた場だといえます。
一方でブログのフォーマットは、誌面的な機能を持ちながら、テクスト、写真、ビデオ、ドローイングなど異なるメディアを容易に結びつけ、また、記録や調査のアーカイブ化に長けており、コンセプチュアル・アートで培われてきたメソッドと親和性を持っています。

ブログやYouTubeやUstream、Tumblrなど、Web上で作品を発表することは、最近ではそれほど珍しくはなくなってきました。けれども僕 は、改めてこの4人の作家が、ブログを使ってどのような展開を作り出し、また、それが展示にどのように折り返されるのかに関心があります。これは作家によ る実験のみならず、キュレーションとしてもどのようなことができるのかを考えていけるプロジェクトです。
Tell all the Truth but tell it slant—は、ブログと展覧会の二つのプロジェクトが、独立しながらも共振し広がっていくことを期待し開設されました。





石川卓磨